赤ちゃんは正しく「生」の、象徴のような存在です。一方で葬儀は、その「生」を送る儀式です。ですから、一般的には赤ちゃんを葬儀に連れていくのは、余り好ましいとは言えません。
でも、見てくれる人や施設がなければ、大切な方のお見送りにも立ち会えないと云うのは寂しいですよね。
赤ちゃんを葬儀に連れていくとリスクが大きいかも
中野区では、葬儀にまつわる困り事やマナーを紹介したり、さまざまなサービスがある区内の葬儀会社をサイトで紹介しているようです。赤ちゃんを預けている間に、故人のお見送りができるサービスを提供する会社があれば、きっと安心できることでしょう。
通夜にしても、告別式にしても、仮に小さなお子さんであれば、それなりの服装を着せてあげて親御さんが手を引くなどして参列すれば、特に問題はないでしょう。が、その対象が小さければ小さいほど、いろいろな心配も多くなります。
例えば、夏の暑い盛りの時間帯であれば、並んで待っている間にも熱中症の危険があったり、冬の寒い時季であれば、風邪をひいてしまわないかとか、熱が出て来たなんてことも起こり得ます。
また、突然泣きだしてしまったり、ぐずったり、おっぱいを欲しがったり、多くの方が哀しみに暮れている中で、それを許せる人は残念ながらまだ少ないかと思います。こうしたリスクを回避するには、どのような方法があるのでしょうか。
託児のサービスがある葬儀会社があれば
葬儀を執り行う立場として考えたいのは、会葬者の中に赤ちゃんがいらっしゃる方もいるかもしれないというケースを、きちんと考えておきたいものです。
故人がご高齢で、会葬者もそれなりの年齢の方が多いと鼻から予想できれば、そこまで考えなくても良いでしょうが、例えば故人がお子さんであったり、お母さんであったり、故人の年齢がお若ければお若いほど、赤ちゃんがいらっしゃる方も多いと予想できます。で、あるならば、喪主様の方で別途ベビーシッターさんを雇ったり、もっと言えば葬儀会社に託児のサービスがあれば、きっと多くの方が参列しやすくなる筈です。
こうした特殊なケースについてもサイトで情報が収集できれば、非常に心強いツールになるでしょう。お世話になった故人とのお別れを、誰に気兼ねすることなくしていただけるように、喪主になる可能性のある方は、あらかじめこうしたサイトもチェックしておくと良いかもしれません。
会葬者側でも気を付けておきたいこと
首都圏では待機児童問題がクローズアップされています。幼稚園、保育園共に受け皿がなくて働くことができないお母さんもたくさんいらっしゃいます。だからと言って、やはり葬儀に赤ちゃんは連れていくのは難しいものです。
こんなとき、地域に気軽に相談できるご友人がいると、お互いに困ったときに助け合うことも可能ではないでしょうか。
会葬して参列する時間は、親族でない限りは、そんなに長時間ではありませんから、こうしたお友達に少しの間、面倒をみてもらえるような関係づくりをしておくと心強いでしょう。また、こうした子育て支援のコミュニティーに参加してみるのもいいかもしれません。
葬儀の会場で赤ちゃんを見かけることは、殆どないでしょう。それは、単純に連れて来ていないからです。一方で、参列を諦めてしまう方もいるのです。赤ちゃんがいらっしゃる方も、会葬者の中にいて当然でしょう。
ならば、赤ちゃんの葬儀参列はタブーだと一般常識で考えないで、託児という考え方を喪主様も、当人の方も、お互いに認めてもらい、ご葬儀が恙なく執り行われるように配慮したいものです。