葬儀の準備は突然訪れることが多く、冷静な対応が求められます。この記事では、ほとんどが電話でのやり取りとなる葬儀社へ連絡するタイミングや、電話をかけた際に伝えるべき情報をくわしく解説します。事前に準備しておけば、いざというときにあわてずスムーズに対応できるでしょう。
葬儀を手配するタイミング
葬儀を手配するタイミングは、家族や近親者が亡くなってすぐです。
深い悲しみの中で葬儀社を選び、準備を進めるのは心身ともに大きな負担となるため、事前に葬儀社への相談をしておくことが重要です。事前相談では、葬儀の形式や当日の流れ、費用について話し合うことができ、実際に斎場を見学することも可能です。
これにより、いざというときにスムーズに葬儀を進めることができます。また、葬儀社を選ぶ際には、病院から紹介された葬儀社を断っても失礼にはあたりません。自分たちに合った葬儀社を選び、安心して葬儀を迎えられるように準備をしておきましょう。
適切なタイミングで信頼できる葬儀社を手配することは、遺族の負担を軽減し、故人をしっかりと見送るための大切なステップです。
葬儀社への連絡事項まとめ
日本では、約8割の方が自宅外(病院や介護施設など)で亡くなられるため、亡くなった直後に葬儀社に依頼する内容はおもに「ご遺体の安置・搬送」となります。
そこで、葬儀社への電話の際に伝えるべき4つの重要なポイントをまとめました。
故人と電話をかけている方の情報
まず、故人の名前、電話をしている方の名前、故人との関係性、および連絡先を伝えましょう。
これにより、葬儀社は迅速かつ正確に対応できます。葬儀のプランや詳細については、安置が完了してからの打ち合わせの場で決めることが多いため、初めの段階で細かい内容を決めておく必要はありません。その場で不明点や希望を確認しながら、最適なプランを選びましょう。
また、もし内容に不満がある場合は、別の葬儀社に変更することも可能ですが、その場合は搬送にかかった費用の精算が必要になります。
故人の現在の所在地
故人の現在地(病院名や施設名、自宅の住所など)を伝えます。
これにより、葬儀社がご遺体の搬送準備を迅速にできるでしょう。
安置希望場所
ご遺体をどこに安置するかも伝える必要があります。
自宅、葬儀社が用意する安置室、または故人が関係のある菩提寺など、希望する場所を具体的に伝えましょう。自宅での安置は、付き添いがしやすく、安置施設の利用料金がかからないメリットがありますが、保冷設備がないためご遺体が傷みやすくなる可能性もあります。
安置施設では、冷却設備が整っており、ご遺体の状態を保ちやすいですが、面会に制限がある場合もあります。それぞれのメリット・デメリットを考慮し、希望する安置場所を選びましょう。
迎えにくる時間
葬儀社がご遺体を迎えにくる時間についても確認しておくとよいでしょう。
とくに、自宅や介護施設などで亡くなられた場合は、医師の診断が完了するまで搬送できません。そのため、診断が終わる時間を目途にお迎えの時間を決める必要があります。
希望する斎場があるときの注意点
もし、希望する斎場がある場合には注意点があります。
斎場には葬儀社が所有するものと、公営や民間の貸斎場があります。葬儀社が自社で斎場を所有している場合、その斎場を利用するにはその葬儀社に依頼する必要があります。希望する斎場がほかの葬儀社の所有する斎場であれば、基本的にその葬儀社に依頼しないと利用できません。
一方、葬儀社が斎場を所有していない場合、公営の斎場や民間の貸斎場を利用することが多く、自由度が増します。そのため、希望する斎場がある場合は、あらかじめどの葬儀社がその斎場を利用できるか確認しておくことが大切です。
まとめ
葬儀の準備は、故人が亡くなった直後に行う必要があり、事前に葬儀社との相談が重要です。葬儀社に連絡する際は、故人と連絡者の情報、故人の所在地、安置希望場所、迎えの時間を伝えます。斎場の選択肢には、葬儀社所有のものと公営・民間の貸斎場があり、それぞれ利用条件が異なるため、事前に確認が必要です。適切な準備が遺族の負担を軽減し、スムーズな葬儀の進行につながるようになります。