
喪中ハガキは、家族や親族を亡くした際、年末に向けて年賀状の送付を控えてほしい意思を伝えるために送る挨拶状です。しかし、送るタイミングを誤ると失礼であったり、マナー違反になる可能性があります。本記事では、適切な送付時期や書き方の注意点をまとめています。ぜひ参考にしてください。
喪中ハガキはいつ送るもの?
喪中ハガキとは、自分の身内や親しい人が亡くなった際に、年賀状をやりとりしている方々に新年のあいさつを控えさせていただきますと伝えるハガキです。
喪中ハガキを送るタイミングは、年始の挨拶を控えるという旨を相手に伝えるためにも、年内に届く期間内での送付が基本です。です。また、さらに配慮をするのであれば、相手が年賀状の準備に取り掛かる前のタイミングが望ましいです。
具体的には、年賀状の作成が始まる前の11月中旬〜12月初旬にかけて送るのが一般的です。上記の時期に送ることで、相手が年賀状を用意するタイミングに間に合い、年賀状を出すかどうかの判断がしやすくなります。
また、喪中ハガキを受け取った場合は、送付者に対して年賀状を出さないのが一般的なマナーです。年賀状の代わりに寒中見舞いなどで新年の挨拶や感謝の意を伝え場合もあります。
寒中見舞いは、1月7日の松の内が明けてから2月4日の立春までの期間に送るとされているので、喪中の方への配慮として、寒中見舞いを活用するとよいでしょう。
喪中ハガキを出すのは2親等以内の親戚が亡くなったとき
先述したとおり、喪中ハガキは、故人を偲び、新年の祝いを控える意思を知らせるために送ります。
一般的には、2親等以内の親族が亡くなった際に出すのが基本です。。1親等には両親、子ども、配偶者が含まれ、2親等には兄弟姉妹、祖父母、孫が該当します。
2親等以上の遠い親戚の場合は、必ずしも喪中ハガキを出す必要はありませんが、親しい関係の人物であれば例外的に送る場合もあります。また、2親等以内でも同居していない場合や故人との関係性によっては、喪中ハガキを出さない選択も間違いではありません。
喪中ハガキの送付するか否かは、あくまで故人との関係や自身の意向にあわせた判断が必要です。。
喪中ハガキを書くときの4つの注意点
喪中ハガキの作成には、いくつかのマナーを守る必要があります。
以下は、喪中ハガキを書く際に注意すべき4つのポイントです。
前文は省略する
通常の手紙は拝啓や前略などの頭語や時候の挨拶が含まれますが、喪中ハガキでは前文を省略します。
理由は、喪中という悲しみに沈んでいる状況を表すため、あえて簡潔にするのが一般的なマナーです。また、死亡通知や会葬礼状などの弔事に関する文書も同様に前文の省略が一般的です。
句読点を入れず、一字下げもしない
通常の文章では、読みやすくするために句読点を入れたり段落の頭を一字下げたりしますが、喪中ハガキではこれらを行いません。
挨拶状や招待状などの正式な書類でも同じような形式が用いられます。句読点を入れない書き方は、喪中ハガキ以外の挨拶状を書く際にも役立つ知識として覚えておくとよいでしょう。
私信や近況報告は書かない
喪中ハガキには、年始の挨拶の辞退をお詫びする気持ちや、故人が誰であるか、何歳で亡くなったかといった基本的な情報を記載します。
自分の私信や近況報告を書くのはマナー違反です。自身の近況や個人的な話などは、喪中ハガキとは別に、手紙やメールで伝えるのが適切です。
シンプルなデザインと薄墨色を使用
喪中ハガキはシンプルで落ち着いたデザインが基本です。
スーパーなどで販売されている喪中用ハガキの利用も可能です。自分で作成する場合も、派手な色やデザインは避け、控えめな表現に留めましょう。文字色は悲しみを表現するため薄墨色が一般的です。また、印刷用のハガキは、切手部分に胡蝶蘭がデザインされたハガキを選ぶとより適切です。
まとめ
喪中ハガキは、相手の年賀状準備のタイミングを考慮し、11月中旬から12月初旬に送るのが理想的です。喪中ハガキの送付により、相手に配慮した適切なタイミングで、思いやりをもって年始の挨拶を控える意思を伝えることができます。また、喪中ハガキは故人への哀悼の意を込めた大切な挨拶状ですので、書き方のマナーを理解したうえでの作成が大切です。