大切な人が亡くなったときはできる限り葬儀に参列したいものですが、体調不良や遠方者の場合、葬儀に行けないことがあります。その場合には弔電を打ってお悔みの気持ちを伝えるようにします。弔電を打つ機会はあまりないため、いざというときに慌てずに済むように事前に送り方やマナーを知っておきましょう。
弔電はどうやって送ればいい?
弔電の送り方は何通りかあります。多くの人がスマホを持つ時代、インターネットで送ることが多いといえるでしょう。そのほかにも電話で申し込んだり郵便局で手続きをしたりする方法があります。
まずインターネットの場合は、電報を予約できるサイトを検索してそこから好みの台紙を選んで申し込む形になります。例文もありますし、いつでもどこからでもインターネットさえつなげれば簡単に送ることができて便利です。プレビュー画面が見えるのもインターネットでの申し込みのメリットではないでしょうか。
電話受付の場合は、115番にかけてオペレーターの指示に従い台紙や文章を決めていきます。電話は19時までの受付で当日配達してくれます。急ぎのときは電話で送るとよいでしょう。郵便局から申し込む際は、追跡サービスで配達完了したかを調べることができるので安心感があります。また窓口にて手書きの文字での弔電を制作することも可能です。それぞれ魅力があるので、利用しやすい手段で送るとよいでしょう。
気持ちのこもった弔電を選ぼう
一言に弔電といえども、さまざまな種類があります。送る相手の雰囲気や予算によってベストなものを選びましょう。最も一般的といえるのが、台紙タイプです。そよ風や蓮の花、水辺の様子などさまざまなデザインがあります。台紙タイプは比較的価格帯も低めなので、形式的に送りたいときなどに向いています。
次に、電報の表紙に布を張ったタイプも人気です。電報よりも厚みがあり上品な仕上がりです。上司などに送るのに適しています。花の刺繍が施された刺繍電報は、価格の相場が5000円です。花が好きな故人や関係性の深い相手に送るとよいでしょう。
さらに高級になってくると、銀の箔押しや金箔を施してあるタイプもあります。そのほか、仏教ではなくクリスチャンの故人へ送る電報もあるので、キリスト教の場合はそうした電報を利用します。
ただしキリスト教向け電報では「成仏」や「ご愁傷様」といった仏教用語は使えません。電報と共に何かしらのお供えの品を送りたい場合には、お供えセット電報が便利です。線香やお焼香などがセットになっています。
弔電はマナーやルールを守って送りましょう
弔電を送る際にはいくつか注意しなければならない事項があります。まず送るタイミングですが、基本的には通夜の前に届くようにするのが理想です。しかしながらどうしても無理なときには、告別式には間に合うようにしましょう。送り先が離島などの場合は、通常時よりもお届け日が遅くなるので要注意です。万が一告別式にも間に合わなかった場合は、お悔やみの手紙を初七日までに送るようにしましょう。
また弔電の文章では、使ってはいけない忌み言葉があります。不幸なイメージがある言葉をうっかり使わないように気を付けなければなりません。たとえば「重ね重ね」や「再び」などは不幸が重なる忌み言葉です。数字の「4」や「9」、「急死」などの言葉も使わないようにします。
また、弔電では、故人と差出人の関係を明記することも大切です。差出人の名前のみでは、故人との関係性がわからず遺族に調べる手間をかけてしまいます。会社の場合であれば「株式会社~営業部~」、学校や団体であれば「~学校~クラブ会長~」というように肩書きも書くようにしましょう。
弔電は、葬儀に出ることができなくとも悲しみの気持ちを伝えることができる手段です。遅くとも告別式には間に合うように、マナーを守って送りましょう。インターネットからも簡単に申し込める便利な時代になりました。
予算や故人との関係性に合わせて電報タイプを選び、忌み言葉などに注意して文章を作成します。たくさんの文例やテンプレートもあるので、上手に活用するとよいでしょう。送るタイミングや誤字などの不注意により遺族に迷惑をかけないように気を付けたいものです。